何時までも抱き締めていて欲しいと言うのは罪なのだろうか。
夜に潰される気がした。
先程まであれ程抱き合っていた布団は乱れ、生々しい匂いを放っているのが分かる。信長様は執務の途中で抜けて来たようで、天守へと戻られた。もう夜半も過ぎただろうか。
私は如何にも孤独です、と言わん許りに暗い部屋の隅で蹲る。広い部屋がこんなにも怖いだなんて…子供ではないのだから。と、頭では理解出来るが、この孤独感は拭えない。先の行為のせいで、その感情が倍増していることだけはよく分ったが。
何時からこんなに弱くなったのだ。
信長様の相手をするようになってからだろうか、それとも元々自分の強さを見誤っていたのか。どれも違う気がした。なんなのだ、この感情は。
気付かない、振りをしないといけない気がした。
信長様。信長様。信長様。
みつひでは、さみしゅうございます。
まるでおなごのようだという呟きと共に、その感情は闇にとける。